Last Updated on 2023年12月7日 by SIZEN
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ハーブについて
ヨーロッパでは聖ヨハネの日頃に花が満開になることから、「聖ヨハネの草」を意味するセントジョーンズワートと呼ばれます。また、太陽高度が一番高くなる夏至に花を咲かせるため、太陽の力が宿っているとされ魔除けにも使用されていたようです。ちなみに、抽出すると赤くなることから、血にまつわる恐ろしい逸話も多くあります。薬用ハーブとしての歴史も古く、その効能は古代ギリシャ時代の医師で医学の父と言われるヒポクラテスの文献にも記載されるほど。ドイツでは軽度のうつ病への効果が認められ、メディカルハーブとして愛用されています。また、アメリカでは「サンシャインハーブ」や「ハッピーハーブ」と呼ばれ、精神を安定、向上させるサプリメントとして親しまれています。近年でも、セントジョーンズワートの優れた抗うつ作用が注目され、多くの臨床試験が行われています。
効果効能
鎮静、消炎、鎮痛、抗うつ、収れん(肌を引き締める作用)、去たん、利尿(余分な水分や老廃物の排出を促す)、抗菌
※妊娠中や授乳中の方は使用を避けましょう。また、光過敏症の人は飲用を避け、使用後に紫外線に当たるのも避けましょう。セントジョーンズワートは医薬品との相互作用の多く報告されているハーブなので、服用中の薬がある方は使用を控えるか、医師に相談したうえで服用してください。それから、アルツハイマー病や精神疾患がある方、放射線治療中の方も医師に相談したうえで使用するか判断しましょう。なお、常用することで副作用を引き起こす恐れがあります。なんらかの異変を感じた場合はすぐに使用をやめてください。
〈副作用一覧〉
光線過敏症、不眠症、不安症状、口腔乾燥、めまい、疲労、錯乱、性機能不全（男性の方は特に要注意）、便秘、躁病（双極性障害の方に限る）
〈相互作用のある医薬品一覧〉
抗うつ剤（MAOIや三環系抗うつ薬など）、経口避妊薬、抗生物質（シクロスポリン）、心疾患（ジゴキシン）、抗HIV感染症治療薬の一部（インジナビルやネビラピンなど）、抗がん剤の一部（イリノテカンやイマチニブなど）、スタチン類の一部（シンバスタチンなど）、てんかんを抑える薬（フェニトインなど）、気管支を拡張する薬（テオフィリンなど）、免疫を抑える薬（シクロスポリン、タクロリムス水和物）、不整脈を抑える薬（ジソピラミドなど）、抗凝固剤（ワルファリンなど）、鉄サプリメント
効果が期待できる症状
症状別対処法
・更年期障害やPMS
ハーブティー、チンキ、サプリメント、ハーバルバス、温浸油
・痛み全般
ハーブティー、チンキ、湿布（急性の痛みには冷湿布、生理痛や慢性の痛みには温湿布）
※打撲や打ち身には湿布、関節痛にはハーブティーや湿布で緩和を試みてください。
・傷ややけど
チンキ、温浸油、ハーバル化粧水
・うつ病や季節性の気分障害、ストレス、不眠
ハーブティー、チンキ、サプリメント
おすすめブレンド例
・更年期障害やPMS
セントジョーンズワート＋セージ＋パッションフラワー＋ヤロウ
・痛み全般
セントジョーンズワート＋オレンジフラワー＋ペパーミント＋マーシュマロウ＋レモンバーム
・関節炎
セントジョーンズワート＋タイム＋ユーカリ
・うつ病や季節性の気分障害
セントジョーンズワート＋パッションフラワー＋ペパーミント
・ストレス
セントジョーンズワート＋ジャーマンカモミール＋パッションフラワー＋オレンジフラワー＋シベリアンジンセン
・不眠
セントジョーンズワート＋レモンバーム＋ジャーマンカモミール＋スペアミント
ハーブの詳しい活用法についてはコチラ
《注意点》
セルフケアを行うに当たっては注意すべきポイントがいくつかあります。精油やハーブは心身の健康を図るのに効果的ではありますが、医療品ではありません。改善を望む症状が急性であれ慢性的であれ、まずは医者や専門家に相談することが大切です。精油やハーブによっては妊婦さんや特定の疾患、心身に不調がある場合、使用を控える必要があるものもあります。使用する際は禁忌事項をしっかり理解した上で、製品の取り扱い方法や注意点などを確認し、正しい使用法で利用するように心がけましょう。また、ご紹介する精油やハーブ、レシピは必ずしも全ての方に当てはまるものではありませんので、ご理解の上、健康維持にお役立て下さい。
参考文献
苑田みほ著/ハーブティーブレンドレシピ260
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