ミルラ:樹脂系

ミルラ

Last Updated on 2024年3月4日 by SIZEN

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ストーリー

ミルラはヘブライ語のmor(苦しい)を語源とし、和名を「没薬」と言います。薬理作用に優れているため、医学的にも重宝されてきました。古代エジプトでは遺体の防腐処理に使われることからミイラの語源にもなっています。人工的な採取方法ではなく自然に染み出して固まったものを「スタクテス」と呼び、最高級品として扱われています。

効果効能


心を穏やかにする作用があるため、不安や緊張を取り除き、心を解きほぐして明るくしてくれます。

鎮静、刺激


ミルラは抗菌や抗感染作用に優れており、口内炎などの口内トラブルや喉の炎症、気管支炎に効果的です。たんや鼻水などの症状緩和にもおすすめです。また、体内の水分を調整する作用もあるので、下痢にもいいと言われています。月経不順の改善にも役立ちます。

去たん、抗カタル(鼻や咽頭などで過剰になった鼻水や痰といった粘膜を溶解し排出させる作用)、鎮痛、駆風(胃腸に溜まったガスを排出)、健胃、食欲増進、消化促進、抗ウイルス、抗菌、抗真菌、強壮、通経(月経を起こさせる)、発汗、利尿、抗感染、消炎、防腐、抗腫瘍


殺菌、消炎作用に優れているため、あかぎれやひび割れなど治りにくい傷のケアにおすすめです。傷を保護して自然治癒力を高めてくれます。また、抗酸化作用もあるので、シワやシミなどの肌悩みにも効果的です。

瘢痕形成(傷ややけどなどの傷あとを消す)、癒傷、消炎、デオドラント、抗酸化、収れん(肌を引き締める作用)

※香りが強いので30mlの基材に対して1〜3滴を目安に利用しましょう。妊娠初期は作用を避け、中期・後期に使用する場合は十分体調に留意したうえでご使用ください。

効果が期待できる症状

食欲不振、消化不良、喘息、気管支炎、カンジタ菌、たん、せき、湿疹、膨満感、歯肉炎、口内炎不眠喉の痛み、あかぎれ、水虫、手荒れ、ニキビ、シワ

使用方法

芳香浴
空気中に散布しましょう。直接ビンから吸入するのも効果的です。
※芳香浴の場合、厳密に何滴という決まりはありませんが、精油の量はお部屋の広さや密閉の度合い、空気の流れ、室温、湿度、使用する精油自体の香りの強さなどによって大きく変わってきます。それに、香りの強さの感じ方は個人差もありますし、その時の体調にも影響されます。基本的には6畳ほどの広さのお部屋で3〜6滴程度を目安にお使いください。また、香りが強過ぎると感じた場合は少なめに、弱いと思った場合は多めにと適宜加減しましょう。

塗布
キャリアオイルで適切な濃度に希釈してから使用してください。反射区やツボ、患部と気になる部分に塗ります。

アロマバス
全身浴〜半身浴1〜5滴
部分浴(足浴、手浴)1〜3滴
※バスタブにミルラの精油を1、2滴加えてから入浴します。乳化剤やキャリアオイルで希釈してからお湯に加えると肌あたりがやさしくなります。

美容
キャリアオイルで希釈してシワなどお肌の気になる部分に塗りましょう。
例)ホホバオイルなどのキャリアオイル15mlにミルラの精油を1,2滴入れて混ぜ合わせてシワが気になる部分に塗ります。

相性のいい精油

ケース別おすすめの活用法

口内トラブル(口内炎や歯肉炎)
口内炎や歯肉炎の予防に歯磨き粉やマウスウォッシュ用のブレンドオイルを作っておくと便利です。日々の口腔ケアに役立てましょう。
-マウスウォッシュの作り方-
(材料)
無水エタノール(ウォッカでも代用可)30ml
ミルラ1滴
クローブ1滴
ペパーミント5滴
ティーツリー5滴
(作り方)
1、容器に無水エタノールを入れます。
2、各種精油を加えて混ぜ合わせます。
(使い方)
歯磨き後にコップ1杯の水にマウスウォッシュを4、5滴垂らしてうがいをしましょう。
(注意事項)
・乳幼児や妊娠中の方、てんかんや高血圧の持病がある方は使用を避けください。
・保存期間は約2週間程度になります。保存容器に作成日を書いたラベルを貼っておくと便利です。
・その都度よく降って混ぜ合わせてから使いましょう。
・火気付近での使用、保存は避けてください。

あかぎれ
基材で希釈したものでお肌を保護して炎症やかゆみを和らげましょう。1日に2、3回気になるところに塗ってください。かかとのひび割れや肌の炎症、かゆみ、ただれにも効果的です。
-トリートメントクリームの作り方-
・キャリアオイル(スイートアーモンドオイルやマカデミアナッツ油、カレンデュラ油など)28g
・ミツロウ2g
・ミルラ1滴
・ラベンダー2滴
・ローマン・カモミール1滴
(作り方)
1.キャリアオイルとミツロウをビーカーに入れて湯煎にかけます。
2、ミツロウが完全に溶けたら、竹串などで混ぜ合わせます。
3、粗熱が取れて白っぽくなってきたら、各種精油を加えて素早く混ぜ合わせます。
4、容器に移したら、冷めて固まるまで蓋を開けておきましょう。
(注意事項)
・高温多湿な場所は避け、火気を避けて保管してください。
・1ヶ月を目安に早めに使い切りましょう。

二枚爪
キャリアオイルで希釈してネイルケア用のオイルをこまめに塗布しましょう。爪の付け根部分から爪のまわりや先端までを丁寧にマッサージしてあげると効果的です。
-ネイルケア用オイルの作り方-
(材料)
・キャリアオイル(ホホバオイルやスイートアーモンドオイル)10ml
・ミルラ1滴
・ゼラニウム1滴
※ゼラニウムの代わりにティーツリーやパチュリ、レモン、フランキンセンスもおすすめです。
(作り方)
キャリアオイルに各種精油を加えて混ぜ合わせたら完成です。
(注意事項)
・作成したマッサージオイルは容器に入れて密閉し、冷暗所で保存しましょう。
・容器に作成日を書いたラベルを貼っておき、1ヶ月を目安に使い切ってください。

シワ
キャリアオイルやジェル基材で希釈したものを塗布したり、ミルラを1、2滴入れたアロマバスに浸かったりして若々しい肌を保ちましょう。
-アロマジェルの作り方-
・ジェル基材30ml
・ミルラ1滴
・ラベンダー3滴
・ネロリ2滴
(作り方)
ガラス容器にジェル基材を入れて、各種精油を加えたらよく混ぜ合わせましょう。
(注意事項)
・高温多湿を避け、冷暗所で保管しましょう。
・1ヶ月程度を目安に早めに使い切ってください。

鼻水やたん
たん絡みのせきが出るときや鼻水がとまらないときに、トリートメントオイルで症状緩和を図りましょう。小鼻まわりをマッサージすると効果的です。
-トリートメントオイルの作り方-
(材料)
・ホホバオイル15ml
・ミルラ1滴
・ティーツリー1滴
(作り方)
ホホバオイルに各種精油を加えて混ぜ合わせたら完成です。
(注意事項)
・作成したマッサージオイルは容器に入れて密閉し、冷暗所で保存しましょう。
・容器に作成日を書いたラベルを貼っておき、1ヶ月を目安に使い切ってください。


《注意点》

セルフケアを行うに当たっては注意すべきポイントがいくつかあります。精油やハーブは心身の健康を図るのに効果的ではありますが、医療品ではありません。改善を望む症状が急性であれ慢性的であれ、まずは医者や専門家に相談することが大切です。精油やハーブによっては妊婦さんや特定の疾患、心身に不調がある場合、使用を控える必要があるものもあります。使用する際は禁忌事項をしっかり理解した上で、製品の取り扱い方法や注意点などを確認し、正しい使用法で利用するように心がけましょう。また、ご紹介する精油やハーブ、レシピは必ずしも全ての方に当てはまるものではありませんので、ご理解の上、健康維持にお役立て下さい。

参考文献
和田文緒著/アロマテラピーの教科書
朝日新聞出版/すべてがわかるアロマテラピー
ナチュラルハーモニー&サイエンス/エッセンシャルオイル家庭医学事典

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