Last Updated on 2024年3月5日 by SIZEN
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ストーリー
ネロリはビターオレンジの花から抽出された精油です。この他に、ビターオレンジの葉と枝から取れた精油をプチグレン、果皮から取れた精油をビターオレンジと呼びます。ネロリは花が咲くまでに4年もかかる上、開花する期間も5日と短いため、とても貴重価値の高い精油です。50種類以上もの成分を含むので、美容面はもちろんのこと、さまざまな症状緩和に役立ちます。
効果効能
・心
ネロリは天然の鎮静剤と呼ばれるほど優れた精神鎮静作用があります。感情の不安定さや過敏さを和らげ、リラックスさせてくれるでしょう。希望を失って身動きが取れない時にも心を落ち着かせて安心感を与えます。
鎮静、抗うつ、神経強壮
・体
ネロリには自律神経の乱れやホルモンバランスを整える作用があります。鎮静と興奮のバランスを取る性質があるため、不眠症や高血圧、動悸など神経の高ぶりからくり症状を落ち着かせてくれます。また、神経性の便秘や下痢、消化不良や腹痛などにもいいと言われています。
抗菌、抗真菌、抗ウイルス、鎮痛、ホルモンバランス調整(PMS、更年期)、消化促進、神経バランス調整、抗感染、鎮痙(平滑筋の痙攣をしずめて痛みを和らげる)、催淫
・肌と髪
皮膚の新陳代謝促進や収れん作用があります。しみやシミ、たるみなどのエイジングケアや妊娠線のケアに効果的です。
抗炎症、収れん(肌を引き締める作用)、保湿、細胞成長促進、育毛促進
※香りが強いので30mlの基材に対して2、3滴程度と少量で希釈して利用しましょう。車の運転など集中したい時は使用を控えてください。
効果が期待できる症状
慢性の下痢、胃痙攣、ひきつけ、仙痛(胃腸、腎盂、尿管など腹部臓器の壁を形成する平滑筋が伸展・痙攣などを起こすことによる腹痛)、不眠、皮膚の老化、動悸、頭痛、PMS、更年期障害、冷え性、妊娠線、傷、ストレス、うつ、くま・くすみ、シミ・しわ、デオドラント
使用方法
・芳香浴
空気中に散布しましょう。直接ビンから吸入するのも効果的です。
※芳香浴の場合、厳密に何滴という決まりはありませんが、精油の量はお部屋の広さや密閉の度合い、空気の流れ、室温、湿度、使用する精油自体の香りの強さなどによって大きく変わってきます。それに、香りの強さの感じ方は個人差もありますし、その時の体調にも影響されます。基本的には6畳ほどの広さのお部屋で3〜6滴程度を目安にお使いください。また、香りが強過ぎると感じた場合は少なめに、弱いと思った場合は多めにと適宜加減しましょう。
・塗布
キャリアオイルで適切な濃度に希釈してから使用してください。反射区やツボ、患部と気になる部分に塗ります。
・アロマバス
全身浴〜半身浴1〜5滴
部分浴(足浴、手浴)1〜3滴
・美容
キャリアオイルで薄めてから使ったり、お手持ちの化粧品に加えたりして使ってください。ネロリウォーター(芳香蒸留水)でのケアもおすすめです。
ネロリウォーターに期待できる効果
・シミやくすみ
・しわやたるみ
・ストレスの緩和
・妊娠線の予防や妊娠中のイライラに
相性のいい精油
ケース別おすすめの活用法
・ヒステリー
イライラした時やストレスを感じた時に気分を鎮めてくれます。直接ビンから香りを吸入するのもいいですし、希釈したものをこめかみに塗布するのも効果的です。
・更年期障害
アロマバスでホルモンバランスの乱れを整えて不安定な感情を落ち着かせてあげましょう。バスタブに3〜5滴入れて全身浴したり、1、2滴加えた洗面器で足浴したりしてみてください。
・妊娠線
妊娠線や肉割れをオイルマッサージで細胞の再生や血行を促していきましょう。予防にも役立ちます。
-マッサージオイルの作り方-
(材料)
・キャリアオイル30ml
・ネロリ
・ブレンドしたい精油
※希釈濃度0.5〜1%で調整しましょう(全ての精油で3滴〜6滴になるようにします)
(作り方)
キャリアオイルにブレンドしたい精油をすべて入れて混ぜ合わせます。
(注意事項)
妊娠線のケアをする場合、妊娠初期は避けて20週目あたりから行ってください。また、使用する際はパッチテストを必ず行い、お腹が張っている際は切迫流産や早産を引き起こす恐れもあるので使用を控えましょう。
・デオドラント
精製水と無水エタノールで希釈したものを気になるところ(お部屋やカーテンなど)にスプレーすればにおいや感染対策になります。
-デオドラントスプレーの作り方-
(材料)
・無水エタノール10ml
・精製水20ml
・ネロリ3滴
(作り方)
1、スプレー容器に無水エタノールを入れます
2、ネロリの精油を加えて混ぜ合わせます
3、最後に精製水を加えてよく降り混ぜ合わせましょう
(注意事項)
保存期間は約1カ月程度になります。スプレーボトルに製作日を書いたラベルを貼っておくと便利です。その都度よく振って混ぜ合わせてから使いましょう。
《注意点》
セルフケアを行うに当たっては注意すべきポイントがいくつかあります。精油やハーブは心身の健康を図るのに効果的ではありますが、医療品ではありません。改善を望む症状が急性であれ慢性的であれ、まずは医者や専門家に相談することが大切です。精油やハーブによっては妊婦さんや特定の疾患、心身に不調がある場合、使用を控える必要があるものもあります。使用する際は禁忌事項をしっかり理解した上で、製品の取り扱い方法や注意点などを確認し、正しい使用法で利用するように心がけましょう。また、ご紹介する精油やハーブ、レシピは必ずしも全ての方に当てはまるものではありませんので、ご理解の上、健康維持にお役立て下さい。
参考文献
和田文緒著/アロマテラピーの教科書
朝日新聞出版/すべてがわかるアロマテラピー
ナチュラルハーモニー&サイエンス/エッセンシャルオイル家庭医学事典
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