Last Updated on 2024年3月5日 by SIZEN
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ストーリー
もともとオレンジはインド原産ですが、中国では紀元前4世紀というはるか昔から食用として利用されていました。その後、16世紀にポルトガル人によってヨーロッパに広められています。なお、オレンジにはさまざまな種類がありますが、オレンジ精油には果実そのもののようなフレッシュでジューシーな香りのオレンジスイート種と苦味のある香りが特徴のビターオレンジ種があります。一般的に、アロマテラピーでオレンジと言えばオレンジスイートのことを指します。
効果効能
・心
さわやかな香りで心身を穏やかな状態へと導きます。リラックス効果だけでなく適度に高揚させる効果もあるため、抑うつ的な気分を明るく高めてくれます。何より、オレンジスイートには自律神経を安定させるホメオスタシス(体の状態を一定に保とうとする働き)を整えてくれる効果が期待できます。
鎮静、抗うつ、リラックス、不安解消、高揚
・体
消化器系の不調に優れた効果を発揮する精油です。循環を促す作用が消化不良や便秘、下痢など胃腸の不調に働きかけてくれます。
消化促進、健胃、強壮、解毒、胆汁分泌促進、うっ滞除去(体内に滞った水分や老廃物などを体外に排出する作用)、血液促進、鎮痛、抗炎症、抗痙攣
・肌と髪
オレンジスイートには肌の調子を整える効果があります。発汗作用により血行を促進して老廃物を排出するためくすみ悩みに効果的です。また、ビタミンCの吸収を助ける作用もあるのでニキビなどの肌トラブルにもおすすめです。頭皮を清潔にする作用もあります。
発汗、皮膚組織再生、コラーゲン形成促進、育毛、抗炎症、老化防止、保湿
※高濃度で使用すると皮膚刺激があるので、敏感肌の方は注意してください。オレンジスイートは光毒性(皮膚についた状態で紫外線に当たるとシミや炎症を引き起こす)が非常に弱いとされていますが、念のためマッサージオイルなどを肌に使用した際は5〜6時間は紫外線に当たらないようにしましょう。光毒性が気になる方は夜のみ使用すると安心です。
効果が期待できる症状
気管支炎、かぜ、便秘、下痢、消化不良、食欲不振、過敏性腸症候群、腹部膨満感、頭痛、肩こり、マタニティケア、緊張、むくみ、皮膚炎、セルライト、ダイエット、フケ、くすみ、筋肉痛、月経痛、冷え性、ストレス、うつ、不安、不眠、更年期障害、疲労、リフレッシュ
使用方法
・芳香浴
空気中に散布しましょう。
※芳香浴の場合、厳密に何滴という決まりはありませんが、精油の量はお部屋の広さや密閉の度合い、空気の流れ、室温、湿度、使用する精油自体の香りの強さなどによって大きく変わってきます。それに、香りの強さの感じ方は個人差もありますし、その時の体調にも影響されます。基本的には6畳ほどの広さのお部屋で3〜6滴程度を目安にお使いください。また、香りが強過ぎると感じた場合は少なめに、弱いと思った場合は多めにと適宜加減しましょう。
・塗布
キャリアオイルで適切な濃度に希釈してから使用してください。反射区やツボ、患部と気になる部分に塗ります。
・アロマバス
全身浴〜半身浴1〜5滴
部分浴(足浴、手浴)1〜3滴
※乳化剤やキャリアオイルで希釈してからお湯に加えると肌あたりがやさしくなります。
・美容
キャリアオイルで希釈したもので顔や頭皮をトリートメントしましょう。
・家事
油汚れに強いのでキッチン周りのお掃除に利用しましょう。
相性のいい精油
グレープフルーツ、サンダルウッド、ゼラニウム、ネロリ、フランキンセンス、ベルガモット、ベンゾイン、ローズ、イランイラン、サイプレス、ジャスミン、スイートマジョラム、パチュリ、ブラックペッパー、ベチバー、レモン、レモングラスなど
ケース別おすすめ活用法
・キッチン周りのお掃除
油汚れが気になるキッチン周りのお掃除にスプレーを作っておくと便利です。
-お掃除スプレーの作り方-
(材料)
・精製水100ml
・クエン酸1g
・オレンジスイート10滴
(作り方)
1、スプレー容器に無水エタノールを入れます。
2、オレンジスイートの精油を加えて混ぜ合わせます。
3、最後に精製水を加えてよく振り混ぜ合わせましょう。
(注意事項)
・掃除や消臭、除菌に利用する場合、最大で4%程度希釈して使いましょう。
・保存期間は約2週間程度になります。スプレー容器に製作日を書いたラベルを貼っておくと便利です。
・その都度よく降って混ぜ合わせてから使いましょう。
・スキンケア
毛穴の詰まりやニキビ、乾燥などの肌トラブルでお悩みの方は手作り化粧水でのスキンケアがおすすめです。また、くすみにはマッサージオイルで血行を促進してあげると効果的です。
-手作り化粧水の作り方-
(材料)
・精製水45ml
・グリセリン5ml
・オレンジスイート3滴
(作り方)
1、清潔な容器にグリセリンを入れます。
2、そこに精油を3滴加えて軽く混ぜ合わせます。
3、最後に、精製水を加えてよく混ぜ合わせたら完成です。
(注意事項)
・作った化粧水はラベルに作成日を書いて冷蔵庫で保存し、2週間以内に使いきりましょう。
-マッサージオイルの作り方-
(材料)
・キャリアオイル(グレープシード油やスイートアーモンド油)10ml
・オレンジスイート2滴
(作り方)
キャリアオイルにオレンジスイートを加えて混ぜ合わせたら完成です。
(注意事項)
・多めに作る場合、作成したブレンドオイルは容器に入れて密閉し冷暗所で保存しましょう。
・容器に作成日を書いたラベルを貼っておき、1ヶ月を目安に使い切ってください。
・腹痛
腹痛をトリートメントする時にも上記のマッサージオイルが役立ちます。優しくなでるように腹部に塗りましょう。
・頭皮ケア
フケ予防や育毛に上記のマッサージオイルで頭皮をマッサージしてあげましょう。シャンプーで洗い流すとベタつきが気にならないのでおすすめです。
ヘアケアについてはコチラの記事もご参照ください。
《注意点》
セルフケアを行うに当たっては注意すべきポイントがいくつかあります。精油やハーブは心身の健康を図るのに効果的ではありますが、医療品ではありません。改善を望む症状が急性であれ慢性的であれ、まずは医者や専門家に相談することが大切です。精油やハーブによっては妊婦さんや特定の疾患、心身に不調がある場合、使用を控える必要があるものもあります。使用する際は禁忌事項をしっかり理解した上で、製品の取り扱い方法や注意点などを確認し、正しい使用法で利用するように心がけましょう。また、ご紹介する精油やハーブ、レシピは必ずしも全ての方に当てはまるものではありませんので、ご理解の上、健康維持にお役立て下さい。
参考文献
和田文緒著/アロマテラピーの教科書
朝日新聞出版/すべてがわかるアロマテラピー
ナチュラルハーモニー&サイエンス/エッセンシャルオイル家庭医学事典
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